蛮茶菴

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# 『日本の長い戦後』 その六 jeudi 28 mars 2019
チャーチルでもない、スターリンでもない、ことルーズベルトの読み直しをと意欲すると、「歴史修正主義者」と負(マイナス)のレッテルが貼られる。日本語でハーバート・フーバーの『裏切られた自由』(草思社)が読めるやうになつたいまでも、それは、ある勢力下で、オウム真理教の残滓のやうに、厳然と続いてゐるのではないか。

歴史は、学問として、資料が見つかつたり、未公開だつた史料が公開されたとき、あるいは新たな文脈から、修正され、読み直されるのが本來の姿である。歴史修正主義のやうに、言葉が、いままでと異なる特定な使はれ方をするとき、そこには、直視に耐経ない不健全な狂信に従ふ人々の群れが見えてくる。

歴史修正主義者といふ非難のこもつた名前の誕生は、ルーズベルト神話保護のためだけに考案されたものである。岡田英弘もアメリカ留学中に目撃したその時の様子を著作集に記してゐる。

言葉の言ひ換への悪用例はこれまでにもある。たとへば、かつてアメリカの国是は他国に干渉しない、非干渉主義だつた。しかし、この国是が、第三十二代アメリカ大統領F.D.ルーズベルトの政権下で、孤立主義と言ひ換へられた。アメリカは世界の孤児になるとまことしやかに言はれた。

もちろん、目論見通り、その先には期待した戦争が待受けてゐた。

いま現在でも、言葉の操作は日常茶飯事である。

日本国政府の借入金を国民の借金といつて日本国民を騙すのもその例。無責任に、借金のツケを孫の代まで残すといつて、公然と国民の不安を煽る。それも公器だといつてよい報道機関があらゆる手段を使用して。

同類のことは、探すまでもなく、いくらでもある。

最近実施された沖縄の基地移設の是非を問ふ県民投票も「移設」を「建設」と言ひ換へて、情報操作をしてゐる。反対の民意を得るために、この民意の「民」も信用できないのだけど、五億円といふ巨額を喜んでドブに捨て、日本国よ貧乏になれ!と言はんばかりに、分限を超へた、無責任で無駄な県政が行はれてゐるの放置されてゐる。

20190328

これもリベラルを名乗る沖縄の二紙が、だれ憚ることなく、関与して、紙面をつかつて公然と情報操作する。情報操作、本来これは民主主義の破壊、否定である。

さらにそのうへを行き、手本を示すのが、著者個人と出版元に対して、五〇〇〇万円の訴訟を起こした朝日新聞である。これが報道の雄のすることかと思ふと、あまりの次元の低さに、情けなくなるばかりだ。「メディアはメッセージ」を巧妙に悪用して、民主主義の破壊に寄与して餘りある。

権力の監視を高らかに宣言する朝日新聞。その一方自らの権力乱用は不問にする。気違ひに刃物。(キチガイは差別用語で使用できない?)それなら精神異常者、精神破綻者に刃物と言ひ換へやう。

『日本の長い戦後』の結論からもわかるやうに、この本は、結局、トラウマを、誠実に、飼ひつづけませう、といつてゐる。朝日新聞の投稿記事を信じて使ふとさうなるのは必然で、残念ながら研究書に値しない。

八月十五日よ、飯の種の日よ、トラウマの日よ、永遠なれ!朝日新聞を雄と仰ぐ独占企業体質の日本の報道機関はすべて、朝日新聞へ右へ倣へ、である。
『憎むのでもなく、許すのでもなく』の本の元名は『 Sauve-toi, la vie t’appelle 』(自らを救出せよ、人生がお前を呼んでゐる)である。心的外傷の治癒を問題にしてゐる。さうして心的外傷を治癒するには「理解する」必要を解いてゐる。なにを理解するかは、各人がこの本を読む以外にない。

著者ボリス・シリュルニクは、この本で、つぎのやうに紹介されてゐる。五歳のときユダヤ人一斉検挙により両親を失ふ。本人六歳のときフランスの警察に逮捕され、強制収容所、移送寸前で逃走。戦後、逆境にも関はらず、パリ大学医学部に進学、精神科医となる。トラウマ研究の権威。

一方『日本の長い戦後』の方は、悪いのは我々、先祖の悪行からも我々は逃れられない。だから許されるまで誠心誠意、永遠に謝り続けませう、さうすれば「トラウマ」も治るから、と、不毛で不必要な誤りを強いる。朝日新聞を信じ、そのお先棒を担いでゐると、さうならざるを得ない。











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